メッセージ


2002年9月6日、私は母をガンで亡くした。

母が病気になってから1年半、余命宣告をされてから1ヶ月、あっという間に逝ってしまった母。私は、突然の母の死を、そう簡単に受け入れることができなかった。なかなか抜け出せない悲しみの中、母の死と向きあい、喪失や後悔、怒り、執着やフラッシュバックなど、様々な心を経験した。

大学では、「愛する人を失うということ」をテーマに、自分の心を題材に研究をしたり、20カ国以上を旅したりしながら、世の中の様々な価値観に触れ、人生や死について多くのことを考えた。そうする中で少しずつ見つけていった、私の心の中の母の居場所と、自らの生きる意味。私はその経験や、感じてきたことを詞に綴るようになった。

私の中で音楽の存在が大きくなったきっかけは、ある曲との出会いだった。私が苦しみの中にいた時、友人に聞かせてもらったその曲に、涙が止まらなくなった。心の奥底から悲しさや辛さを包み込んで、抑えていた感情を外に出してくれた。音楽の持つ力を実感した大きな経験だった。

大学を卒業し、社会人として会社で働く中で、もっと人の心の近くで働きたいという気持ちが日に日に強くなっていく。商社の海外営業という刺激的な仕事ではあったが、自分の使命感をその中に見出すことができず、悩んだ結果、シンガーソングライターへ転身。活動のテーマを「ママが教えてくれた生きること」とし、母の喪失を通して感じたことを中心に、メッセージを発信するようになる。

その後、自身も母となったことをきっかけに、活動テーマを「live a Beautiful Life」とし、より広い世界観を表現するようになる。現在はアメリカで子育てをしながら、スローペースで制作活動を行う。

母の死、子供達の出産を通して感じた、生きることを中心にメッセージを発信し、より自分らしく、有意義に生きるきっかけや気付きを、一人でも多くの人に届けていきたい。

あなたの人生が強く輝くものであることを願って。


戒能 さやか